今すぐ見直したい!家計を圧迫する固定費のチェックリスト

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 家計を見直そうと考えるとき、多くの人は変動費に注目しがちです。毎月自動的に口座から引き去られる固定費より、財布から出ていく、クレカで支払うなど、日々の生活に直結する変動費の方に意識が向くからです。食費や娯楽費といった毎月変動する費用を抑えることは確かに重要ですが、実は、家計改善のカギを握るのは固定費です。

 家計を圧迫しやすい固定費を具体的に挙げ、見直しのポイントや削減のコツをお伝えします。固定費を効率よく減らすことで、毎月の家計にゆとりを生み出し、無理なく貯蓄や投資に回せる資金を増やしていくことができるでしょう。

 固定費とは?変動費との違いを確認しよう

 固定費とは、毎月一定の金額で発生する費用のことを指します。代表的な例として、家賃や住宅ローン、保険料、通信費などがあり、生活の基盤となる支出です。これに対し、変動費は月によって金額が変わる費用で、食費や娯楽費、交際費などが含まれます。節約の際には変動費が注目されがちですが、実は固定費を見直すことで大きな効果が期待できます。特に、50-30-20ルール(50%を生活必需品、30%を欲しいもの、20%を貯蓄や投資に割り当てる)を考えると、固定費を効率よく管理することで貯蓄や投資に回せる20%を確保しやすくなります。

家計簿は必要ない 50-30-20ルールでお金の管理は大丈夫

 固定費は大きく削減する機会が少ないため、見直しが後回しになりがちです。しかし、固定費を一度見直すことで、月々の出費を大幅に削減でき、その効果は継続していきます。

 固定費を見直すこと、変動費を見直すことの最大の違いは「我慢する」ことです。固定費は毎日の支払いに直結していません。変動費は毎日の生活で支払いをしていくものです。食費を削る、外食を減らす、趣味の予算を削ることは「我慢する」ことです。変動費を削減して、ストレスが増大することに繋がるかもしれません。この辺はうまくバランスをとることが必要ですね。

見直すべき固定費チェックリスト

 家計の中で大きな割合を占める固定費は、一度見直すことで長期的な節約効果を得られるポイントです。ここでは、特に見直しが効果的な固定費を紹介し、それぞれの改善策について具体的な方法を提案します。

1. 家賃や住宅ローン

 住まいにかかる費用は、家計において最も大きな固定費の一つです。家賃が高すぎる場合、引っ越しを検討するのも一つの手です。特に、利便性を重視しすぎて高い家賃を払っている場合は、少し立地を変えるだけで大幅に家賃を抑えられるケースがあります。

 また、住宅ローンを抱えている場合は、借り換えを検討することも有効です。借り換えによって月々の支払い額が減少し、全体の返済負担も軽減される可能性があります。さらに、返済期間の延長や繰り上げ返済の利用など、個々のライフプランに合った方法を選ぶことも重要です。

 住宅ローン借り入れのタイミングによって、金利差があまりないようでしたら住宅ローンの見直し効果はありません。当時の金利、現在の金利、ローン残高でメリットがあるかどうかを判断します。当然、借り換え費用も発生するので、考慮に入れる必要があります。

2. 保険料

 次に見直すべき固定費として挙げられるのが保険料です。保険は将来に備える重要な費用ですが、契約内容がライフステージに合っていない場合、無駄な支出になっていることがあります。例えば、保障が過剰な生命保険や、カバーされているリスクが重複している場合は、プランの見直しが必要です。

 定期的に保険の契約内容を確認し、不要な保険を解約するか、よりコストパフォーマンスの良い商品に切り替えることが節約の第一歩です。また、保険の見直しは、ライフイベント(結婚、出産、転職など)のタイミングで行うことが推奨されます。適切な保障を受けつつ、保険料を抑えることが可能です。

 ただ、保険料を抑える意識が強すぎると、必要な保障に不足する可能性があります。まずは、家族の形に沿った保障を検討し、現在の保障内容、保険料との比較で掛け過ぎかどうかを判断します。同じような保障内容、保障額でも保険会社によって保険料が異なりますから、確認していきたいですね。

 一つの保険会社で契約しなくとも大丈夫ですから、複数の保険会社で契約をすることも視野に入れると良いと思います。

3. 通信費(スマホ、インターネット)

 通信費も現代の生活で無視できない固定費の一つです。スマートフォンやインターネットの利用は日常的に必要なものですが、料金プランが合っていない場合、無駄な出費につながります。まずは、自分が利用しているデータ量や通話量を確認し、実際の使用量に応じたプランに変更することを検討しましょう。

 子どもも含めて家族全員のスマホ代を合計すると、なかなかの金額になります。私のところは6台の契約がありますから、家計を圧迫しております・・・

 格安SIMへの切り替えは、通信費を大幅に削減できる効果的な手段です。多くの人が大手キャリアの高額なプランを継続利用していますが、格安SIMを利用することで、月々の支払いが半分以下に抑えられるケースも多くあります。インターネット契約も、キャンペーンを利用したり、プロバイダーを見直すことでコスト削減が可能です。

 通信費は劇的に削減できる可能性があります。半額以下になったというケースもあります。見直すしかありません。

4. 光熱費

 光熱費も毎月発生する固定費で、改善の余地があります。まず、電気・ガスの自由化を活用して、契約を見直すことが有効です。電力会社やガス会社を比較し、自分のライフスタイルに合ったプランに切り替えることで、月々の支払いを減らすことができます。特に、セットプランやポイント還元がある企業を選ぶと、さらなる節約効果が期待できます。

 加えて、日常生活での節電や節水の意識を高めることも効果的です。LED照明への変更や、エコモードの活用、シャワー時間の短縮など、少しの工夫で光熱費を削減できます。今どきの節電タイプの電化製品への買い替えもアリですね。

5. サブスクリプションサービス

 最近では、サブスクリプション(定額制)サービスが増加し、家計に占める割合が高まっています。音楽や動画配信サービス、雑誌や新聞の購読などが代表例です。これらは一つひとつは少額でも、複数利用していると大きな出費につながることがあります。

 自分が現在利用しているサービスをリストアップし、本当に必要かどうかを見極めましょう。例えば、同じジャンルのサービスを複数契約している場合や、頻繁に利用していないものは解約を検討するとよいでしょう。また、一時的に解約し、必要な時だけ再契約することで無駄な支出を防ぐことも可能です。

 初月無料、3か月無料といったキャンペーンなどで、サブスク契約のハードルが下がっていることもあります。無料期間で契約終了しようと思っていても、7割だったかな(未確認)が、あまり意識なく有料契約へと継続していくということです。クレカの明細、通帳などで引き去りの確認をしましょう。年会費の請求で使っていないクレジットカードに気が付くこともありますが、それは即解約でしょうね。来年の年会費支払いまでに解約すればいいわと考えていたら、来年また同じことになります。

固定費見直しの効果:年間でどれくらい節約できる?

 まずは見直したい固定費の5つをご紹介しました。どの程度の効果があるのでしょうか?見直ししやすい「通信費」「保険料」を見ていきたいと思います。

通信費の見直し効果は?

 まだ格安SIMに変更していない人は朗報です。私も数年前に変更しましたが、半額になりました。ざっくりいうと1万円から5000円への半額です。今では毎月4000円前後です。もっと安いところもあるなと思いながら使っています。しかも6台ありますから、大ごとなんです。

 当時の私の契約だけでも毎月5000円、年間で6万円の削減となります。あなたのご家族ではいかがでしょうか?スマホ3台の契約があって、合計で毎月1万円削減出来たら、年間12万円です。毎日の生活は何も変わらず12万円が浮くという素敵なことが起こります。

生命保険料の見直し効果は?

 生命保険の相談もお受けすることがあります。その場合は、ほぼ、保険料の削減相談です。私は生命保険の募集人ではありませんから、直接の契約はできません。そこで、あなたにとっての必要な保険、あなたのご家族にとって必要な保険の話をさせていただいて、本当に必要だと考える保険の話をします。(保険商品の説明はしていません)そして、家計から考えて保険料の予算を検討します。必要な保険、支払い可能な保険料予算をお伝えします。そして、それに見合う保険を契約していただくということです。

 毎月5000円~1万円程度は削減できる可能性があります。生命保険の掛け過ぎだと思われるご家庭は多くあります。見直したいと考える人は正解でして、だいたい掛けすぎです。掛け過ぎてるなと感じて見直したいと思うのでしょう。

 生命保険料の見直しも、年間で6万~12万円は削減できる可能性があります。

ほかの部分の見直しは?

 サブスク契約の見直し、光熱費の見直しなどは、ひとつひとつは500円、1000円かもしれませんが、まとまると大きな金額となります。合計で毎月3000円の削減ができる、5000円の削減ができることは、よくあります。

 ひと通りサッと見直して、気が付いたところから手を打つということでOKと思います。

 住宅ローンの見直しは少々ハードルが高いかも。現状でもローン金利は低いと思います。むしろ、これからの金利上昇におけるローン見直しになるかもしれません。

 家賃を下げるために引っ越すとなると、検討する項目がぐっと増えます。通勤、通学も変わりますし、もしかしたら転校も可能性あります。もろもろ条件が整うようであれば、家賃の引き下げによる固定費見直し効果は絶大です。

見直したあとは?

 固定費の見直しができたとします。毎月2万円の削減に成功しました!ということもあると思います。その2万円はどうしましょうか?やったーお小遣いが増えた~では、寂しいと思います。

 固定費を見直して、毎日の生活を我慢することなく、出てきた2万円。「消費せずに投資をしましょう!」が正解だと考えます。

 NISAデビューしていない人は、この機会にデビューしましょう。すでにNISAを始めていて、枠がある人は、毎月の積み立てを2万円増額しましょう。

 ここでは書けませんが、お勧めできる投資信託、ETFはあります。お近くで相談できるFP等がいましたら、ぜひご相談ください。私もオンライン相談できるので、お声掛けくださったら相談させていただきます。

まとめ

 いかがでしたでしょうか。固定費を見直してみませんか?翌月または翌々月から効果が出ますし、継続します。これはやるしかありません。(笑)

 変動費は見直す意識は強めですが、削減効果は弱めですし、継続が難しいです。もし、夫婦二人で家計見直しの相談することが難しい可能性があるとしたら、第三者であるFPが適任だと思います。そこに他人がいると、話すテンションも落ち着きますし、話し合いが進みます。

 固定費を見直して、出てきた資金で投資をする。もし、投資がマイナスしたとしても、もともとなかったお金と割り切りやすいですよね。(割り切れないか笑)

 家計の見直し、資産形成の両方の相談ができる人を見つけることから始めましょう。固定費見直し効果は魅力ありますよ。

ちなみにですが、ライフスタイルプラスは両方相談できます。

Wrote this article この記事を書いた人

福田 智司

▶独立系ファイナンシャルプランナーとして、相談業務、セミナー講師などで活動しています。 ▶FBCラジオ ラジタス 第一木曜日 10:50~ 「FPふくちゃんのお金に関するエトセトラ」レギュラー出演中 福井で唯一?のラジオFPです ▶FPでIFAというポジションを活かした相談が得意 節約だけが家計見直しじゃない!を念頭に置いた相談を心掛けています。 ▶法人向けに企業型確定拠出年金の導入サポートを推進しております

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