【会社側視点】ひとり1万円 賃上げVS企業型DC どちらが有利か

【会社側視点】ひとり1万円 賃上げVS企業型DC どちらが有利か
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 2025年4月から、賃上げを検討されている企業は多いでしょうか?賃上げか企業型DCか、従業員への投資にはどちらが会社の成長に繋がるのか考えてみたいと思います。

 企業の成長を支えるのは、他でもない従業員の力です。優秀な人材を確保し、従業員のモチベーションを維持することは、企業の持続的な成長に不可欠な要素と言えるでしょう。そこで、多くの企業が頭を悩ませるのが、従業員への投資戦略です。特に、従業員一人当たり月1万円という予算を、賃上げと企業型確定拠出年金(企業型DC)のどちらに充てるべきかは、会社にとって重要な経営判断となります。

 賃上げは、従業員の給与を直接的に増加させ、生活水準の向上やモチベーションアップに繋がる可能性があります。一方、企業型DCは、従業員の老後資金形成を支援し、福利厚生の充実を図る手段として注目されています。どちらを選択するかは、企業の経営方針や従業員のニーズ、そして長期的な視点に基づく慎重な検討が必要です。今回は、会社側の視点から、賃上げと企業型DCのそれぞれのメリット・デメリットを比較し、会社にとって最適な選択肢を探ります。

賃上げ1万円の場合:従業員のモチベーション向上と会社の負担

 賃上げは、従業員のモチベーション向上に直結する最も分かりやすい手段の一つです。特に、物価上昇が続く状況において、賃上げは従業員の生活を支え、会社への貢献意欲を高める効果が期待できます。従業員が経済的な安定を感じることで、仕事への集中力や生産性が向上し、結果として会社の業績向上に繋がる可能性もあるでしょう。

 しかし、会社にとって賃上げは、単純な給与増加以上の負担を伴います。1万円の賃上げは、その額面だけでなく社会保険料や割増賃金、退職金など、賃上げに伴うコストが増加するため、長期的な人件費の負担増は避けられません。また、これから先のことですが状況によっては給与を下げるような見直しがあるかもしれません。一度上げた給与を下げることは、従業員のモチベーション低下や会社への不信感を招くリスクがあり、慎重な検討が必要です。

企業型DC1万円の場合:従業員の老後資金形成と会社の税制優遇

 企業型DCは、従業員の老後資金形成を支援する制度であり、福利厚生の一環として導入する企業が増えています。大企業から始まった導入の流れは、全国の中小企業にも波及しています。

 会社が拠出した企業型DCの掛け金は、従業員自身が運用し、その成果に応じて将来の給付額が決まります。従業員は、自身のライフプランやリスク許容度に合わせて運用方法を選択できるため、将来への安心感を高めることができます。

 会社にとって企業型DCは、社会保険料の負担増加を抑えつつ、従業員の福利厚生を充実させる手段となります。また、会社の拠出金は損金として計上できるため、税制上の優遇も受けられます。さらに、企業型DCは、従業員の退職後の生活設計を支援することで、長期的な人材確保や従業員エンゲージメントの向上にも繋がると考えられます。ただし、企業型DCは運用成果によって給付額が変動するため、従業員への十分な情報提供や教育が必要です。

会社にとって最適な選択は?賃上げと企業型DCの比較

 賃上げと企業型DC、どちらが会社にとって最適かは、会社の経営状況や従業員のニーズ、そして長期的な視点によって異なります。

 短期的なモチベーション向上や人材確保を重視するなら、賃上げが有効な選択肢となるでしょう。一方、長期的な人材育成や福利厚生の充実、そして税制上のメリットを考慮するなら、企業型DCが適していると考えられます。

 また、両者を組み合わせることで、それぞれのメリットを最大限に活かすことも可能です。例えば、基本給のベースアップは抑えつつ、企業型DCを導入、または拠出額を増やすことで、従業員の将来設計を支援しながら、会社の負担を軽減できます。重要なのは、従業員のニーズを把握し、会社の経営方針と照らし合わせながら、最適な選択をすることです。

従業員エンゲージメントを高める、会社の未来を見据えた選択

 従業員エンゲージメントを高めるためには、給与だけでなく、働きがいや成長機会、福利厚生など、多角的なアプローチが必要です。従業員が会社に貢献したいと思える環境を整備することが、会社の持続的な成長に繋がります。

 企業型DCは、従業員の将来設計を支援するだけでなく、会社への信頼感や安心感を高める効果も期待できます。従業員が将来の不安を解消し、安心して働ける環境を提供することは、会社への貢献意欲を高める上で重要な要素となります。採用力強化、人材定着に効果を発揮すると考えます。

 会社は、従業員のニーズを把握し、長期的な視点に立って、最適な選択をする必要があります。従業員一人ひとりのキャリアプランやライフステージに合わせた柔軟な制度設計や、従業員が安心して働ける職場環境の整備が、従業員エンゲージメントを高め、会社の成長へ好影響を与えることになると考えます。

企業型DCのおススメは

 企業型DCは、証券会社などの金融機関が提供するサービスです。大手の金融機関はコストの面から大企業向けに販売することが多くなっています。

 (株)SBIベネフィット・システムズによる企業型DCは、導入コスト、ランニングコストを抑えたスキームになっており、中小企業向けに設計されています。また、役員1人からでも採用できることから、家族経営の法人でも導入しやすくなっています。

 ライフスタイルプラスでは、(株)SBIベネフィット・システムズと提携しており、導入サポートをすることができます。実際に、福井でも多くの企業に導入していただいております。いつでもご相談できますので、お声掛けください。

まとめ

 従業員への投資は、会社の未来を創る重要な要素です。賃上げと企業型DC、それぞれのメリット・デメリットを理解し、会社の状況や従業員のニーズに合わせて、最適な選択をしましょう。

 従業員と会社が共に成長できる未来を築くためには、長期的な視点に立った戦略的な投資が不可欠です。従業員が安心して働ける環境を整備し、会社への貢献意欲を高めることで、会社の持続的な成長に繋がるでしょう。従業員一人ひとりの能力を最大限に引き出し、会社全体のパフォーマンスを向上させるために、最適な投資戦略を検討しましょう。

Wrote this article この記事を書いた人

福田 智司

▶独立系ファイナンシャルプランナーとして、相談業務、セミナー講師などで活動しています。 ▶FBCラジオ ラジタス 第一木曜日 10:50~ 「FPふくちゃんのお金に関するエトセトラ」レギュラー出演中 福井で唯一?のラジオFPです ▶FPでIFAというポジションを活かした相談が得意 節約だけが家計見直しじゃない!を念頭に置いた相談を心掛けています。 ▶法人向けに企業型確定拠出年金の導入サポートを推進しております

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